秋刀魚のゲームプレイ記

プレイしたゲームに対して色々語るブログ

Quantum Protocol

デッキ構築型パズルカードストラテジー、Quantum Protocolの感想記事です。

ジャンル:ストラテジー 対応機種:PC(Steam)

Steamページ:

https://store.steampowered.com/app/1328530/Quantum_Protocol/

 

感想

デッキ構築型ローグライクというジャンルが存在します。

敵を倒すことによって得られる報酬によって自分の初期デッキを強化していき、マップを踏破することを目的としたカードゲームです。

Slay the Spireを原点とし、One Step From Eden、Night of Full Moonといったフォロワーなど、この形式のゲームは数多く出ていますが、この作品はその中でもある種異質な作品になっています。

その最大の特徴が戦闘中にターンを消費して自分のデッキを組み替えるシステムです。

"Reprogram"というカードの効果で戦闘中にデッキの編集が行える

今は不要だが、とっておきたいカードはストレージという場所に保持することもできます(初期は3枠だが、拡張することもできる)。同名カードを3枚集めると合体させアップグレードできるシステムもあるため、上手に活用することが求められます。

このシステムによって戦闘中に即座にドロップカードをデッキに組みこんだり、戦局に合わせたカードをデッキに投入するなど、取れる選択肢の幅が非常に広くなっています。

この手のゲームの定石であるデッキ圧縮も簡単に行えますが、最大ライフの値がデッキ枚数と等しくなるため、減らしすぎると耐久力が著しく低下するのは悩ましいところです。

 

さて、戦闘に用いるカードには「拡張子」の概念があり、それぞれでシナジーを形成しています。他のカードゲームで例えると遊戯王のカテゴリが近いでしょうか。

それぞれの拡張子ごとに全く違った戦略となるため、カテゴリの特徴とカードプールの把握が勝利のカギになります。

複数のキャラが存在し、全員使用するカテゴリが異なるので、自分に合った戦略のキャラを探してみるのも楽しいですよ。

海外製のゲームではありますが、翻訳はしっかりしているのでテキスト面で不自由することはないと思います。

使い切りの効果とそれを複数回使用するためのサポートで構成された".hana"カテゴリ

本作はカードゲームではありますが、そのプレイ感覚はどちらかというとパズルゲームや詰将棋に近いかもしれません。敵の行動はターン数で管理され、カードを引く、場にカードを置く、攻撃をする、効果を発動するといった一手ごとにターンが経過するため、一手の重要度が大きいためです。

奥側にあるカードが敵、各敵の右上の数字が次の行動までのターン数

ステージによってはこちらを敗北させる効果を使用してくることも

敵の行動内容は全て開示されているため、「次ターンでこの敵が攻撃をするから盾としてカードを置きたい。そうすると別の敵の厄介な行動を止められない」といった悩ましい選択が発生することもしばしばで、先の先を見据えた戦略の構築が求められます。

失敗しても、ステージに出てくる敵の構成や位置は完全固定なため、その知識が攻略の礎になります。このあたりもパズル要素が強いと感じる点でした。

 

一手一手、じっくり考えるタイプのゲームを探している人にはお勧めの作品です。